令和元年夏場所十三日目

Jリーグでもつい最近「大誤審」があったばかりでした。

そして大相撲でも「令和の大誤審」なんて汚名を浴びそうな事件が、、、

今回は私も誤審と思う。

長い長い協議でした。

ビデオ室でも判断に迷うほどだったとのことで、阿武松親方含め審判部も可能な限りの熟議を凝らしたということでしょう。

NHKの中継を見る限り、栃ノ心の踵は蛇の目の砂を払っていないように見えましたが、かなり微妙。ビデオ室の映像を含む現行のリソースで判定できなかったという技術的限界の話なので、審判員の資質が責められるべきではありません。 (「tweetで阿武松親方を茶化したその口が言うか?」と言われそうだけど、、、)

蛇の目の砂を払ったか、足が返ったか、髷に指が入ったか。悩ましいケースは他にも山ほどあったわけで、究極的には「土俵の神のみぞ知る」領域です。

構造的に誤審そのものは、少なくすることはできてもゼロにはできません。

「誤審問題」って何だ?

一応、「誤審問題」を失くすることは理論的には可能です。

今回の件が誤審として炎上しているのは、審判部のビデオ室が捉えきれなかった栃ノ心の踵の状態を、NHKの中継カメラは比較的明瞭に映し出せていたからです。

「誤審問題」とはつまるところ、「メディアや観戦者が審判員よりも比較的確からしい判定材料を持っている」という相対的な事象です。審判部のビデオ室が「栃ノ心の踵が蛇の目の砂を払っている」 明瞭な映像を持っていたら、あるいはNHKの中継カメラの解像度が低すぎて視聴者の手元にも判断に悩むような映像しかなかったら、「誤審問題」として前景化することのない問題なのです。

従って、NHKの中継よりも、報道カメラマンよりも、観客そして中継視聴者よりも、審判部の方が「優れた目を持っている」ことについて、全員が了解していれば、「誤審問題」が発生することはあり得ません。ロジカルにはそうなります。

しかしこれが難しい。まず不可能。

花道の四方、そして砂被り席、いや報道機関に限定しなければ土俵を全方位から取り囲むカメラが無数に存在するのですから。そしてNHKの中継がタイムリーに何度もリプレイ映像を再生でき、「疑似的な神の目」が視聴者側にある現在の状況は、大相撲協会にとってかなり気の毒であるとも言えます。

結局のところ、協会側もカメラを増やすとか、蛇の目にセンサーを埋め込むとか、そういう技術的次善策でお茶を濁すよりないのです。

どこまでいっても「審判の正しさ」は相対的なものであり擬制的な正しさにしかならない、このことは大相撲のみならずあらゆるスポーツ観戦ファンが心にとどめておかなければならないと思います。


明日の栃ノ心の対戦相手は横綱・鶴竜。

審判部は割に関しても栃ノ心に対して辛辣だ。

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令和元年夏場所十二日目

「壁は厚かった」

さて、来場所の番付を占う幕内中位の四人の若侍(竜電は決して若くはないけど)の取組結果は、

  • ●竜電 - 鶴竜〇
  • 〇阿炎 - 高安●
  • 〇明生 - 栃ノ心●
  • ●朝乃山 - 玉鷲〇

朝乃山はいつもの立ち合いで玉鷲に右を押っ付けられ、惨敗。北の富士さんも思わず独り言ちるように「思ったより壁は厚かった。」

明生は先に立ちたくて注文をつけながら、 これまたいつもどおり差し手の右から大きく踏み込みました。栃ノ心の立ち合いの迷いにも援けられて快勝。

阿炎は僥倖での勝ち。竜電は見せ場を作れず。

結果については明暗分かれましたが、いずれの力士も自分の相撲を貫きました。そして、やはり幕内上位ではいずれの若武者も苦労するだろうと予感させる内容でした。(付け加えるようで申し訳ないけど、そういえば琴恵光もベテラン・隠岐の海の圧倒的な懐の深さに屈する形での負けだった。)

でもそうでなくては面白くないですよね。時代が変わってあっさりと幕内上位の顔ぶれが入れ替わるのでは、大相撲ファンは納得できない。

彼ら若侍の成長物語が令和の土俵の語り草とならなければ。

夏場所は残り三日。

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令和元年夏場所十一日目

気の早い話をして良いですか?

阿炎と竜電が上位を喰って、これで7勝4敗。それぞれ前頭の4枚目と5枚目ですから、ここからの星次第では来場所三役昇進すら見えてきました。まだ勝ち越してもいないのに気が早いか。

ここに1敗で走る朝乃山と、中盤白星を連ねてやはり7勝4敗の明生を加えて。

どうでしょうか。想像するだけでワクワクするような幕内上位の番付が出来上がりそうです。

いやいや、その前に明日の割りがこれまた魅力的。

  • 竜電 - 鶴竜
  • 阿炎 - 高安
  • 明生 - 栃ノ心
  • 朝乃山 - 玉鷲

優勝争いも混沌としてきて、トランプ大統領もまた贅沢な千秋楽の正面桝を独占したものです。

朝乃山について

ツイッタープロフィールで「好きな力士、朝乃山」と書いているにも関わらず、優勝争いを引っ張る彼についてまだ何も書いていないことに気づきました。

何しろ彼の相撲は完成に近いので、書くことがあまりないのです(笑)。

二日目の正面解説の荒磯親方も朝乃山の相撲を絶賛する一方で特段アドバイスが無かったのは、同じ理由からでは?なわけないか。

左足を踏み込んで、右差し左上手の大らかな立ち合い。やや踏み込みすぎるので、あの差し手を北勝富士や御嶽海に押っ付けられてバランスを崩されたら、、、心配はあるけど。まず余計なことは何一つせずにこのまま幕内上位で相撲を取ってみてほしいものです。話はそれから。

あとは量的な稽古とマイナーチェンジの一つ二つで大関の相撲なのだから。

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