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輝と竜電の違い
去年の最後の記事で高田川部屋の輝と竜電の相撲が似てきていると書きました。
突き押しの間合いの輝は寄りの間合いへ、寄りの竜電は押しに。
今場所は奇しくも両力士が前頭の六枚目に肩を並べています。上位に休場者が出ない限り大関との割は組まれなさそう。となると両者の変化の試金石となるのは来場所以降になるでしょう。
昨日の記事を書いていて二人の違いに気が付きました。
両者立ち合いは同じ。しかし、輝の方には、小さく当たってもそこから大きな相撲に展開する可能性を感じる。
昨日の割り出しのような寄り切りはその片鱗と言ってよいと思います。
突きや押っ付けで相手を起こした後、横褌を引いたり腕を返して相手と胸板を真正面から合わせる、この取り口を、輝ならイメージができます。
竜電にそのイメージがないのはどうしてかな、、これまでの押っ付け、前褌の堅実な取り口の残像が強すぎるからかな?
もし輝の取り口がそのように進化していくとするならば、それは小さな相撲に徹する安芸乃島(高田川親方)の取り口から大きく乖離することにもなります。
今日はタラレバの話ばっかりですみません。
荒唐無稽な私の予想に対する答え合わせを、3,4年後の輝はどの番付で提示してくれているだろう?
そしてそのとき竜電は?背を丸めた徹底して堅実無比な相撲を取り続けているのだろうか、、、
箇条書きですみません
貴景勝関、幕内最高優勝おめでとうございます。
一年納めの十一月場所も無事楽日興行を終えたので、今年一年分の自身観戦メモを見返していました。
今年は夏場所や地方巡業が中止になったり、出稽古が禁止されたり、結局各界もコロナに振り回された一年でしたけど。
力士の相撲内容にフォーカスするならば、「兆し」の一年だったかと思います。
まだ開花していないけど、もういつ「化けて」もおかしくないような力士が幕内に飽和しつつあります。朝乃山や正代のようにブレイクする力士が「点々」とではなく波状的に幕内上位を洗う、そんな時が迫っているのではないかな。もう毎年そのようなことを言っている気もするけど、、、
書き殴った箇条書きのようになってしまうけど、そんな何人かの力士について書こうと思います。
琴勝峰
まだ幕内キャリア3場所目ですが、毎場所勝ち越すとは思いもしませんでしたよね、、、
厳しい幕内のメンツの中で、これだけ捉えどころのない取口で負け越しを知らないことだけで既に奇跡です。
彼のデータを見てみると、立ち合いで突いていったのときの勝率が飛び抜けている。足も長いので、このまま突きの相撲のまま玉鷲タイプの力士になる気もするけど、やはりロマン派の相撲ファンは彼に四つ相撲の完成像を幻視しているでしょう。
今場所荒磯親方が「全身バネのような」と形容していた大器について、「彼の目指すべき相撲はこれだ!」と説得力をもって語ってくれた例を私は寡聞にして知りません。そこが大器たる所以なのでしょうけど。
輝・竜電
高田川部屋の両関取の取り口が互いに近づいている気がするのは私だけでしょうか。
両差しの取り口のイメージが強い竜電は、立ち合いで筈押しを見せるようになってきているし、輝はむしろ両筈から両差しの取り口に。
背格好も似ているので、ボケっーと竜電だと思いながら中継の相撲を見ていたら実は輝だったなんてことが何日かありました。
輝はまだ26歳ですからね。押しの間合いから寄りの間合いへ、筈押しから差して前褌を引く相撲へ。これは来年ブレイクするかもしれないぞ??
隆の勝
「同じ部屋に大関貴景勝がいますが、押し相撲の完成度では隆の勝が上でしょう。」
これは中日新聞の北の富士コラムの弁。
隆の勝の相撲の完成度が高く見えるのは、立ち合いの押っ付けから差し身を作って出足で寄っていく「押しの立ち合いから寄りの仕上げ」が北の富士さんの古典的・理想的な押し相撲力士のイメージに近いからでしょう。
私も以前隆の勝の相撲は出島に近いというようなことを書かせていただきました。
完成度が高いという意味では、隆の勝に化ける余地はあまり残っていないのでしょうけど、新機軸の貴景勝と古典派の隆の勝と、タイプの異なる突き押しの大関が千賀ノ浦部屋から二枚揃ったら、これは華やかだろうなぁ。
霧馬山・豊昇龍
令和の土俵風景を格段に面白くしてくれるポテンシャルを持った二人。
時折掛け投げを見せ、下手を主体にした四つ身を持っているという両者共通点は既に触れましたが、もう一つの共通点は師匠に「まだまだ稽古不足」と言われているところ。
貴闘力さんはyoutubeで「安芸乃島さんは一日150番くらい取っていた」なんて言っていたな。
さすがに、重量級力士ひしめく今の幕内力士衆との稽古でそれだけ番数取るのは不可能でしょうね。いつだったか、霧馬山の師匠の陸奥親方は「吊りも稽古している」なんて言っていたけど、これも実現性はなさそうだ。
彼らが楽日の結びの一番で、目まぐるしい技と機略の応酬を繰り広げてくれたら、、、これも夢物語かな?
以上、とりとめのない総括でした。
彼らのうち1人2人でも実際に花開いてしまえば、もう白鵬・鶴竜の影は薄い。豪栄道・琴奨菊も引退したし、異例ずくめだった令和二年は新旧時代の幕間のような年だったなぁ、なんて5年後くらいに振り返っているかもしれませんね。
千秋万歳。少し早いですが、良いお年を。
令和二年は
と気の早い総括をしてしまいます。
年末もまだまだドイツにいるし、来年初場所までこのブログを更新することはないだろうと踏んで。
空前規模の大関レースとなるでしょう。
そこに絡んでくるのはおそらく、御嶽海、朝乃山、阿炎、竜電、大栄翔、遠藤、、いやもうキリが無くなって来る。
横綱・大関の怪我が多い中、彼らが照準を合わせなくてはいけないのは、上位ではなく彼らのライバルになるわけです。互いを牽制し合う文字通り”レース”のような大関争いになります。
今場所象徴的だったのは、御嶽海の大関取りの失敗と負け越し。9敗して来場所は三役陥落が濃厚です。やはり御嶽海は稽古場での取り組み方から考え直した方がよいのでは?
繰り返しになりますが、今の幕内上位はライバル同士の星のつぶし合いなので、本場所でも稽古場でも同輩から「強い」と思わせるような力士が、なるべくして大関になる、そういうことでしょう。
“型がある”という意味で、やはり朝乃山や遠藤、大栄翔の方が大関に近いような気がします。あるいは今四角最後方の元大関・照ノ富士?
だれが大関に一番近いかと言われたら、そりゃ髙安です。というか来場所復帰してもらわなければ困ります。
パワハラや、審判判断や物言いの作法、手つきの徹底の是非など、現役力士以外にもいろいろ宿題の残った元号代わりの年となりました。
惰性の強い世界ですから、それぞれにすぐクリアな解決策が提示・実施されていくことはないでしょう。数年後「そういえばいつの間にか角界のいろんなところ変わったよなぁ」と振り返ったとき、その起点となった年くらいにはなっているかもしれないけど。
千秋万歳。良いお年を。